●我が家にネコが

2003年9月22日の夕刻、カミさんから会社に電話が入りました。
「ネコ、拾っちゃった」
実はそれより2ヶ月ほど前から私はなんとなくネコを飼いたかったんですよ。ネコに限らず動物を飼うって大変な一方で飼い主にとっても「癒し」になるじゃないですか。
そんな矢先のできごとに私は二つ返事でOKしました。
(っつ〜か、私の方が喜んでいた・・・)

拾われたそのネコは両手のひらに乗るくらい小さく、ほとんど虫の息でした。
我が家はマンションなのですが、1Fのエントランスの奥の方にいたそうです。うちのマンション、1Fに立ち食いソバ屋があるのですが、ソバ屋の兄さんが心配してか「おにぎり」をあげていたようですが、まったく口にしていなかったそうです。
(・・・って、ネコは食わんだろう、それも明太子だぜ、真っ赤なの!)
結局、朝から夕方までそのままの状態で見るに見かねて保護したんだそうです。

しかし、困りました。
ミルクをあげても、水すらも飲もうとしないのです。
ガリガリに痩せた体を小刻みに震わせながら眠るばかり。時たま鳴いているようですが声は出ていません。
ミルクを指先につけて鼻先にもっていくと、ペロペロなめますが、また眠ってしまいます。
そんなこんなで初日とその翌日はひたすら様子見でした。

丸2日の間眠りつづけていたせいか、3日目には起き出して歩き回るようになってきました。
食事もミルクと水をすこしずつですが飲むようになりました。

そんなある日、私たちが夕食に鯖の塩焼きを食べていたところ、ギイギイと鳴きながら寄ってきたので、面白半分に一切れ与えてみたところ・・・
いやぁ、痛いのなんの、私の指に歯型がつくほどの勢いでガツガツ食うじゃないですか!

ああ、こんなに小さい仔猫だから、授乳器やら哺乳ビンやら買ってしまった私の立場は・・・
その鯖塩以来、ミルクではなくネコ缶をあげてみたら、食う、食う!
ネコに詳しいサイトによれば、エサの量の目安はネコの頭と同等の体積であるとのことでしたので、ネコ缶半分程度をあげてみたところ、ペロッ、でした。

当初、カミさんは元気になったら放すつもりだったのですが、ここまでくるともう、ダメですね。その日以来、仔猫は我が家の正式な一員となったのでした。

ちなみにこの時点ではまだ名前はありませんでした。
オスかメスかがよくわからなかったのです。
十中八、九、オスだと思われましたが、やはり、獣医さんに判定してもらおうと考えていました。

[ 日々是好日 ]